眠りにつけない人から眠りが浅い人まで
デエビゴ(レンボレキサント)の処方受付中

デエビゴ(一般名:レンボレキサント)は、2020年に開発された新しいタイプの不眠症治療薬です。不眠症に悩む多くの患者さんに希望をもたらす新しい選択肢として注目されています。

10回30回
デエビゴ2.5mg4,400 円6,600 円
※郵送をご希望の場合は、配送料3,850円がかかります。

デビゴの特徴

作用機序

デエビゴは「オレキシン受容体拮抗薬」というクラスに属しています。オレキシンは脳内で覚醒を維持するために重要な物質で、日中は増加し、夜間は減少するという自然なリズムを持っています。デエビゴはこのオレキシンの働きをブロックすることで、より自然に近い形で睡眠を促進します。

具体的には、脳内で覚醒に関与するオレキシン受容体の2種のサブタイプ(オレキシン1および2受容体)に対し、オレキシンと競合的に結合する拮抗剤として機能します。特にオレキシン2受容体への阻害活性がより強く、これにより速やかな入眠および十分な睡眠維持効果が期待できます。

従来の睡眠薬との違い

従来の睡眠薬は、主に脳の興奮を抑えるGABAという神経伝達物質に作用し、神経活動を抑制することで眠気を引き起こしていました。しかし、これらの薬は依存性や耐性、日中の眠気などの副作用が問題となることがありました。

デエビゴは、これまでのベンゾジアゼピン系睡眠薬とは異なり、依存性のリスクが極めて少ないことが特徴です。覚醒の維持に関わるホルモンをブロックして自然な眠気を誘発するという新しい機序を持っているため、より自然な睡眠をサポートします。

デエビゴの効果

デエビゴは以下のような効果が期待されます:

  1. 入眠の促進:自然な入眠が期待できるため、寝付きの悪さ(入眠障害)の改善に効果があります。
  2. 睡眠の維持:デエビゴは入眠を助けるとともに、睡眠の質を改善する(睡眠維持)効果が期待できるため、睡眠障害の一種である「中途覚醒」の改善にもつながります。
  3. 臨床試験での効果:北米と欧州で実施されたSUNRISE1試験、日本を含むグローバルに実施されたSUNRISE2試験において、デエビゴは睡眠潜時(寝付くまでの時間)の短縮や睡眠効率、中途覚醒時間の改善において統計学的に有意な効果が確認されています。
  4. 幅広い適応:臨床試験の結果から、原発性の不眠症だけでなく、うつ病などに併発する不眠症への有効性も示唆されています。

デエビゴの用法・用量

通常、成人にはレンボレキサントとして就寝直前に経口投与します。2.5mg、5mg、10mgと3つの規格があります。症状により適宜増減しますが、1日10mgを超えないこととされています。

正しい飲み方

デエビゴは、空腹時に服用することで、成分が速やかに血中に取り込まれ、作用が早く現れます。食後すぐに服用すると、胃に食物があることで吸収が遅れ、効果を実感できなくなる可能性があります。

食後投与では、空腹時投与に比べ、レンボレキサントの投与直後の血漿中濃度が低下することがあるため、入眠効果の発現が遅れるおそれがあります。そのため、食事と同時または食直後の服用は避けましょう。

くすりのしおりでは、以下のような注意事項が記載されています:

  • 必ず寝る直前に飲んでください。就寝した後、途中で一時的に起きて仕事などで活動する可能性があるときは飲まないでください。
  • 効果の発現が遅くなる可能性があるので、食事と同時または食事のすぐ後に飲まないでください。
  • 飲み忘れた場合は翌朝起きるまでかなり時間があれば1回分飲んでもかまいません。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。

デエビゴの副作用

主な副作用として以下のものが報告されています:

注意すべき副作用には、傾眠、頭痛、浮動性めまい、睡眠時麻痺、注意力障害、異常な夢、悪夢、幻覚、錯乱状態、動悸などがあります。

臨床試験で報告された副作用の発現率は、傾眠が10.7%、頭痛が4.2%、倦怠感が3.1%などとなっています。

特徴的な副作用として、悪夢(1.4%)や金縛り(睡眠麻痺、1.6%)のような症状が出現することがあります。これは覚醒の維持ホルモンをブロックして眠気を誘発するという薬の作用機序に関連しています。

特に気をつけるべき副作用は「眠気」で、翌朝までデエビゴの効果が続いてしまい、車の運転が必要な方は注意が必要です。また、稀な症状として「悪夢」や「金縛り」がありますが、これはレム睡眠が影響していると考えられており、発現率は低いため過度に不安に感じる必要はありません。

安全性について

臨床試験において、デエビゴの投与中止により投与前よりも強い不眠症状が現れる反跳性不眠、および投与中止後の離脱症状は観察されず、最長1年間投与している患者さんにおいても、身体的依存を引き起こさないことが示唆されています。

デエビゴはベンゾジアゼピン系睡眠薬などに比べると依存性のリスクは低いとされていますが、長期間服用している場合は自己判断で服用を中止すると、不眠が悪化したり、軽い不安やイライラ感などの離脱症状が出ることがあります。

注意が必要な人

以下のような方は特に注意が必要です:

  • 特定の薬剤を服用している人:一部の薬剤と併用すると、血中濃度が著しく上昇し、副作用の症状が強く発現する危険があります。
  • 重度の肝機能障害のある人:デエビゴを服用することができません。

CYP3Aを阻害する薬剤との併用により、レンボレキサントの血漿中濃度が上昇し、傾眠などの副作用が増強されるおそれがあります。また、中等度肝機能障害患者では、レンボレキサントの血漿中濃度が上昇するため、1日1回5mgを超えないようにし、慎重に投与する必要があります。

デエビゴの薬理学的特性

デエビゴは服用後約1.5時間で血中濃度が最大に達します。半減期は、デエビゴ2.5mg群が50.6時間、デエビゴ10mg群が47.4時間が平均値となっています。

重要なのは、薬効が持続する一方で、翌朝の血中濃度が適切に減少するため、翌朝のふらつきや眠気などの持ち越しリスクが低い点です。

まとめ

デエビゴ(レンボレキサント)は、オレキシンという覚醒を維持する物質の働きをブロックすることで自然な眠りを促す新しいタイプの睡眠薬です。従来のベンゾジアゼピン系睡眠薬と比較して、依存性が低く、入眠障害と中途覚醒の両方に効果があることが特徴です。

適切な用法・用量を守り、医師の指示に従って服用することで、より質の高い睡眠をサポートし、不眠症の改善に役立つ薬剤といえるでしょう。副作用として眠気や頭痛、まれに金縛りや悪夢があるため、服用中は自分の体調の変化に注意し、気になる症状があれば医師に相談することが大切です。

未承認医薬品等
デエビゴは「不眠症」に対する処方として国内で承認を受けています。

入手経路
当院で処方しているデエビゴは、国内の製薬会社で製造されたものになり、国内卸より仕入れております。

国内の承認医薬品等の有無
レンボレサセントを一般名とする医薬品であり、上記の通り国内で承認を受けています。

諸外国における安全性等に係る情報
同成分は、アメリカ食品医薬品局(FDA)で不眠症薬として承認されています。

オンライン診察を申し込む →