圧倒的な飲みやすさ
経口GLP-1受容体作動薬「オルフォルグリプロン(orforglipron)」
2025年に肥満症治療薬として承認申請へ

2024年に臨床試験で優れた体重減少効果を示し、注目を集めているオルフォルグリプロン(orforglipron)。これまでの注射薬とは異なり、世界初の経口GLP-1受容体作動薬として開発が進められており、将来的に肥満症治療に革新をもたらす可能性があります。

現在、イーライリリー社により第3相臨床試験が実施されておりますが、優れた成績が出始めております。2025年内に肥満症治療薬として、2026年に2型糖尿病治療薬として承認申請が見込まれており、近々の処方開始も期待されます。

そんなオルフォルグリプロンについて、本ページにて詳しく紹介していきます。

オルフォルグリプロンとは?

オルフォルグリプロンは経口低分子(非ペプチド型)GLP-1受容体作動薬であり、オゼンピック、マンジャロ、ゼップバウンドなどの注射薬とは異なり、経口薬(飲み薬)として開発されています。

従来のGLP-1受容体作動薬は、胃酸による分解を受けやすいため、注射での投与が必要であったり、リベルサスのように、経口投与であったとしても内服後の絶飲食など厳しい用法制限が必要であったりしました。それに比べ、オルフォルグリプロンは厳しい用法制限も不要であり、経口投与でも安定して効果を発揮できるよう設計された画期的な薬剤です。

主成分と作用機序

主成分は「オルフォルグリプロン」であり、GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)受容体に選択的に結合し、以下の作用を発揮します:

  • 食欲抑制効果:満腹中枢を刺激し、食欲を自然に減少させる
  • 胃排出遅延:胃の内容物排出を遅らせ、満腹感を持続させる
  • 血糖値調整:グルコース依存性にインスリン分泌を促進し、血糖値を安定させる

これらの作用により、無理な食事制限をすることなく、自然な形で食事摂取量を減少させ、体重減少につなげることができます。

オルフォルグリプロンの体重減少効果はどれほどなのか?

オルフォルグリプロンの平均的なダイエット効果は、臨床試験において36週間で約9-15%の体重減少が報告されています。

具体的に、オルフォルグリプロンで体重減少を認めた過去の研究を紹介していきます。

第2相試験(N Engl J Med. 2023 Sep 7;389(10):877-888.)

  • 2型糖尿病を有さない肥満症患者272人を対象
  • 12mg、24mg、36mg、45mgの1日1回投与群とプラセボ群を比較
  • 結果、以下のような体重減少効果を認めました。
    • 12mg投与群:36週間で平均-9.4%の体重減少
    • 24mg投与群:36週間で平均-12.5%の体重減少
    • 36mg投与群:36週間で平均-13.5%の体重減少
    • 45mg投与群:36週間で平均-14.7%の体重減少

ATTRAIN-2試験(第3相試験)(現在進行中)

  • 肥満または過体重で2型糖尿病を有する患者(多国籍)1600人を対象
  • 6mg、12mg、36mgの1日1回投与群とプラセボ群を比較
  • 結果、以下のような体重減少効果を認めました。
    • 6mg投与群:72週間で平均-5.5%の体重減少
    • 12mg投与群:72週間で平均-7.8%の体重減少
    • 36mg投与群:72週間で平均-10.5%の体重減少
オルフォル
グリプロン
6mg
オルフォル
グリプロン
12mg
オルフォル
グリプロン
36mg
プラセボ
体重減少率(%)-5.5%-7.8%-10.5%-2.2%
10%以上の体重減少率が
見られた割合
23.9%35.5%50.1%7.0%
15%以上の体重減少率が
見られた割合
7.3%17.7%28.4%1.9%
※体重のベースラインは101.4kg

オルフォルグリプロンの副作用

GLP-1受容体作動薬全般に見られる副作用と同様の症状が報告されています:

主な副作用(消化器症状)

  • 悪心・嘔吐:最も一般的な副作用
  • 下痢または便秘
  • 腹部不快感・腹痛
  • 食欲不振
  • 胃食道逆流

これらの症状は、治療開始初期に多く見られ、継続使用により多くの場合改善していきます。

注意が必要な副作用

  • 低血糖:特に糖尿病薬と併用する場合
  • 胆嚢疾患:胆石症や胆嚢炎のリスク
  • 急性膵炎:激しい腹痛が持続する場合は直ちに受診が必要

また、以下に該当する方は使用できません:

  • 甲状腺髄様癌の既往歴または家族歴がある方
  • 多発性内分泌腫瘍症候群2型(MEN2)の方
  • 妊娠中または授乳中の方
  • 重篤な胃腸疾患のある方

従来の注射薬との比較

従来のGLP-1受容体作動薬との比較を表にすると以下のようになります。

オルフォルグリプロン従来の注射薬(オゼンピック等)
投与方法経口薬(飲み薬)皮下注射
投与頻度1日1回週1回
利便性★★★★★★★★
体重減少効果9-15%(36週)15-20%(72週)
副作用胃腸症状
膵炎 など
胃腸症状
膵炎 など

まとめ

オルフォルグリプロンは、経口GLP-1受容体作動薬として、肥満症治療に新たな選択肢をもたらす薬剤であり、その簡便さと有効な体重減少効果から、今後の臨床現場での使用に大きく期待されている薬剤になります。

現在第3相臨床試験が進行中であり、2025-2026年頃の承認が期待されています。日本での承認・販売開始時期についても、今後の動向が注目されます。


※2024年現在、オルフォルグリプロンは臨床試験段階であり、まだ承認されていません。記載されている内容は臨床試験データに基づくものであり、実際の承認時には内容が変更される可能性があります。

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